肌のしくみ:3枚の皮膚
皮膚は1枚の単純な膜のように見えますが実は、いくつかの層が重なって出来ています。
上から1:表皮→2:真皮→3:皮下組織の順に3層からなっています。
その中でもスキンケアのメインとなるのが
- 表皮と
- 真皮
では、この2つの組織構造はどうなっているのでしょうか?
1:外から守ってくれる「表皮」とは?
皮膚の一番上(表面)にある「表皮」
主な働きは保護作用
肌を通して外からの刺激などが体内に入らないように守ったり万が一、異物が入ってきたとき、その情報を神経に伝えたりする、とても大切な働きを担っている。
また、体内の水分が蒸発するのを防ぎ肌の潤いを保つ役割も担っている。
表皮はさらに「角層」と「角層以下の表皮」とで構成されている。
「角層」とは・・・
角質細胞がレンガ状に約20層(顔の場合)積み重なってできており、水分を約20~30%含有。
なんと、その薄さはラップと同じ位わずか0.02mmながら肌に触れる外からの刺激などが体内に入らないように守ったり肌内部の水分が蒸発しないように守ったり、いわばシャッターのような働きをしてくれている。
「角層以下の表皮」は・・・
真皮との境目にある「基底層」で生まれた表皮細胞が次第に角質細胞になるための準備をしている部分。
お互いの細胞はしっかりとくっつき角質とともに伸びても破れないよう丈夫な構造をつくっている。
その他、外的刺激から肌を守る免疫細胞紫外線から表皮細胞を守るためのメラニン色素を作り出すメラノサイトも含まれている。
摩擦などの物理的刺激や化学的刺激、光学的刺激を総合的に防御する重要な働きを担っている。
2:中からささえる「真皮」
基底膜をはさんだ表皮の下にある「真皮」はいわば肌の土台のようなもの。
主な働きはクッションのように肌の弾力やハリを保つ
ふっくらと立体的な肌をつくり真皮内にある毛細血管が栄養と酸素を肌のすみずみまで届けること。
加齢などによって真皮の働きが低下すると肌を支えることができなくなりシワやたるみが生じる原因に。
コラーゲンは、肌の主要な成分
丈夫なたんぱく質からできた線維で水分を除けば真皮の約70%を占める主要成分。
真皮の中に網目状のネットワークをつくることで弾力をキープ。
シワやたるみは、このコラーゲンの減少や変性によって肌の弾力が失われることが主な原因。
エラスチンは、コラーゲンをつなぐ線維
ゴムのような弾力のある繊維でコラーゲンのところどころをつなぎとめるように支えている。
水分を除いた真皮の5%前後を占めているが年齢とともに減少し、これもシワやたるみの原因に。
ヒアルロン酸は、すき間を埋めるゼリー
コラーゲンやエラスチンでつくられた網状構造のすき間を埋め尽くすゼリー状の物質。
ゼリー状なので、弾力もあり、真皮の構造を安定して保ってくれる。
このヒアルロン酸は水分維持力が高く化粧品では保湿成分として配合されている。
いかがでしたか?
薄い皮膚がこのようにそれぞれ重要な役割を担い肌を若々しく健康に保つべく働いてくれています。
肌の構造がわかったところで次は肌のしくみについて。
「ターンオーバー」 って言葉聞いたことありますよね?
薄い皮膚がこの2つの役割も担ってくれています。
詳しくは→ 肌体力の向上が美肌になる